週末、ふと思い立って新潟に行ってきた。
誰かと予定を合わせるわけでもなく、行きたいところに、ただひとりで。
東京から新幹線で約2時間。近すぎず、遠すぎず、ちょうどいい距離だった。
電車の中で、すでに旅は始まってた
指定席に座り、コーヒーを飲みながら車窓を眺める。
都心を抜けて、だんだんと田んぼや山の景色になっていくのが気持ちいい。
スマホも本も手に取らず、ただ景色に目をやってる時間。
こんなふうに“何もしない”って、贅沢だなって思った。
着いた新潟駅は、静かで広くて、ちょっと懐かしい感じ
まずは駅前のレンタサイクルを借りて、ふらっと海方面へ。
途中で見つけた老舗のラーメン屋に入り、あっさり醤油ラーメンをすすった。
魚介の香りがじんわり染みて、ひとくちごとに心がほぐれていく。
海が見えた瞬間、なぜか少し泣きそうになった
寄せては返す波。
特別な何かがあるわけじゃないのに、ずっと眺めていたくなる景色だった。
誰かと一緒なら会話があったかもしれない。
でも一人だったから、風の音も波のリズムも、全部しっかり聴こえた気がする。
夜は古町の小さな居酒屋へ
カウンターで日本酒を一杯。
新潟のお米で作られた地酒は、やっぱりうまい。
「どこから来たの?」って店主に話しかけられて、少しだけ会話をした。
それもまた、ひとり旅の醍醐味だと思う。
ひとり新潟は、静かで、あたたかい旅だった
観光地をたくさん回ったわけじゃない。
有名なスポットにも行ってないかもしれない。
でも、自分のペースで、自分の時間を大切にできた。
「また来たいな」と、帰りの電車の中で自然に思った。
今度は、季節を変えて、また一人で来てみたい
冬の雪景色、春の桜、秋の収穫祭。
新潟って、きっと何度来ても違う顔を見せてくれる気がする。
ひとりだからこそ、感じられる空気がある。
それを静かに味わう旅だった。