スーパーのレジ袋を手に提げて、
アパートの階段を上がる途中。
ふと、「あ、今日もちゃんと生きてるな」って思った。
食べたいから買う。それだけなんだけど。
豆腐と納豆。
たったそれだけの買い物だけど、
**“自分で選んだ食材”**って、なんかちょっと安心する。
誰に見せるわけでもなく、
写真映えするわけでもない。
でも、こういうものこそが「ひとり暮らしの主食」だ。
「ちゃんと生きてる感」は、こういう小さな行動の積み重ね。
冷蔵庫に納豆があると、朝ごはんの不安が消える。
豆腐があると、夜のメインが何も思いつかないときも何とかなる。
別に料理が好きなわけじゃない。
でも、“自分を食べさせてあげてる”って実感できる。
1人で買い物に行くって、ちょっとだけ強くなることだと思う。
誰もいないキッチンに食材を置いて、
冷蔵庫にしまって、ふぅ…って息をついたとき、
静かな部屋に戻るのが、なんだか心地いい。
人と比べたらきりがない。だけど、今日の自分は100点でいい。
高級な食材じゃない。
映えるメニューでもない。
でも、1人で考えて、歩いて、買って帰ってきた。
それだけで、なんかちょっとだけ誇らしい。
豆腐と納豆で生きていける。
たまには外食もするけど、
こうやって“ちゃんと生きる”準備をしてる日があるから、
1人の時間も、そんなに寂しくない。