柴犬が鎖を壊して逃げた。7日後、旅から帰ってきた話

投稿者: | 2025年4月16日

あの日、突然いなくなった。
玄関前の鎖が、ちぎれていた。

**柴犬の「コテツ」**がいない。
吠え声も聞こえない。足音もない。

焦って探した。
ご近所、交番、SNS、保健所…
ポスターまで貼った。

「茶色の柴犬がいなくなりました」

でも、見つからなかった。

そして――7日目の朝。
玄関を開けたら、
そこにいた。

泥だらけで、
目だけはしっかりこちらを見てた。

水を飲み干したあと、
何事もなかったように横になって寝た。

どこへ行ってたのか。
何を見たのか。
どうやって帰ってきたのか。

言葉はないけど、
その背中が、まるで“旅を終えた男”のようだった。

ちょっとだけ、カッコよかった。
そして、泣けた。

★★★★★ (5 / 5)

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